第二新卒
1.第二新卒という立場
第二新卒とは転職業界用語であり、新卒入職後三年未満で転職活動をする者を指します。
第二新卒看護師は新卒入職後に一通りの経験を積んでいるため受け入れる病院や施設もゼロから研修する必要はありません。
しかしながら前職での就業期間が3年未満だと、前職のやり方に染まりきっていることもないので、
新たな環境のやり方を受け入れる柔軟性と吸収力もあり、そしてまだまだ若くて体力もモチベーションもあるので、
採用する側の病院や施設にとってはもっとも狙いたい採用ターゲットの一つとなっています。
世間一般的な第二新卒は新卒に比べて待遇や条件が悪くなると嘆かれていますが看護業界にて
そのような話はまったく聞きません。
むしろ転職をして知識・技能を向上させていく事に対し理解のある職種であるともいえるので
看護師にとって第二新卒という言葉は決してネガティブなイメージのものではありません。
転職市場でも第二新卒の看護師は人気があり、比較的多くの選択肢が用意されています。
新卒の入職時は就業経験もないので自分の適性も分かっていません。
入職してみて初めて分かったこともたくさんあるのではないでしょうか。
具定例を挙げれば、新卒で急性期病棟に入職し、夜勤・残業と多忙な毎日を過ごしたことで看護師としての総合的なスキルが身に付いたものの、
今度は一人一人の患者とじっくり向き合える慢性期の病棟に移りたいと言う方や、
夜勤・残業が体力的にどうしても辛いのでクリニックに移りたいと言う方なども比較的に少なからずいらっしゃいます。
また、逆に新卒で慢性期や精神科などに配属された看護師の中には、急性期の病棟でせっせと働く同期を見て焦りを感じ、
独身で体力があるうちに自分も急性期で挑戦してみたいと思い転職を考える方などもいます。
新卒で入職する施設や部署、科目は様々ですし、配属先の仕事内容や上司、人間関係も様々ですが、
まずは社会人として働くということを経験し、理想だけではなく看護師という仕事の現実も大変さも十分理解した上で、
自分が働く上で本当に大事にしたいことがようやく見えてくるものです。
そのような意味でも入職後3年目の第二新卒とは自分のキャリアプランを見直す重要な時期なのでではないでしょうか。
現状、転職をするつもりがなくても今後自分は看護師としてどのような知識・技能を身につけていき、
一人の人間としてどのようなライフプランを練るかしっかりと考えておくと良いでしょう。
目的意識がある人間は目的意識がない人間に比べ、基盤がしっかりしているので
精神的にも打たれ強く成長の伸びしろも大きいものです。
2.第二新卒看護師の転職
社会人2・3年目という時期は今後の方針を決めていかなければならない重要な時期です。
そしてはじめての転職はキャリア形成に深い影響を与えるので慎重に選んでいかなけれなりません。
新卒時の就職活動は初めての事なので何も知らないまま僅かな実習体験や少ない情報だけを手掛かりに入職先を決めるので、
自分と合わない職場を選んでしまう事もありますし、配属が希望通りにならない事も比較的にあります。
新卒入職後の数年間で大事なのは、どんな仕事をしたかというよりも、
まずは社会の厳しさを実感し、看護師として働く上での基礎的な体力や仕事のスキルを身につけることなのです。
しかし、第二新卒になってからの「はじめての転職」では新卒時の就職活動とは勝手が異なります。
既に看護師としての勤務経験があり、現実を十分に把握した上での転職活動なので、
考えようによっては第二新卒の転職こそ初めての就職活動とも言えるわけです。
できれば3〜4年は続けたいと思える職場選びをし、自分自身と真剣に向き合い、結婚や出産など、
将来のキャリアプランも踏まえたうえで慎重に転職先を検討する必要があります。
安易な気持ちで転職をしてしまうと、いざ新しい病院に入職してみたら前の職場のほうがよかったと後悔することになったり、
またすぐ次の転職を繰り返してしまったりして、どんどんとキャリアが傷ついて選択肢が比較的に少なくなってしまうことにもなりかねないのです。
さて、看護師の第二新卒は転職市場で人気があるため選択肢も多く、採用されやすいです。
つまり、
第二新卒として転職するときは、今後のキャリアの中でもっとも転職の選択肢が比較的に広いときかもしれないのです。
転職時期のチャンスだからこそ、そのチャンスを逃さずに転職に成功する必要があります。
そのためには、使えるものは全て使いましょう。
「求人の探し方」「履歴書の書きかた」「転職理由」「面接対策」「条件交渉」など、はじめて転職をするときに出てくる疑問や不安は数え上げたらきりがないでしょう。
このような不安を解消し、万全の準備で転職活動に臨む上では第三者の相談は重要でしょう。
あまり専門性のない悩みであればハローワークのコンサルタントに相談して地元情報を収集するのも良いでしょうし、
看護業界に関わる相談をしたければ民間の看護求人サイトのコンサルタントに相談すると良いでしょう。
客観的な判断をするために複数人に相談してみて、話した感じを比較をしてみて、一番信頼できる相手を探す方もいらっしゃいます。