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訪問看護
訪問看護ステーションとは看護師等を患者の居住宅へ派遣して、 療養生活がその場で送れるように生活の場の中で健康状態のチェックや医行為にあたる療養上の世話、医療機器のチェック、薬剤の管理、指導などを行うサービスを提供する組織の事です。
通常は患者が病院へ訪問するのに対し自宅に居ながらにして看護を受けられることを目的としており、 病状が安定して、継続的に医師の監視下へ置く必要のないことを条件に、医師の指示書によって在宅看護を行います。
具体的には、血圧や体温などのバイタルの確認、寝たきりの場合には褥瘡の予防や褥瘡処置、リハビリの指導や介助、入浴や排泄の補助等が主な業務になります。
日本は超高齢化社会のため訪問看護というと高齢者の病気療養に限るような気がしがちですが、 訪問看護は高齢者に限らず誰でも受けることが出来ます。
訪問看護師の中には助産師も含まれますが、自宅で出産を行う際を考えて頂ければわかりやすいです。
訪問看護ステーションは医師の指示書に従い、在宅ケアのサービスを行います。
医行為に限らず身体の清拭、洗髪、入浴介助、食事や排泄などの介助を行う場合もあり、 訪問介護とかぶる部分も比較的に多くあります。
ただ、介護ではなく看護ですので、療養上の世話の範疇であれば医行為が認められています。
人工呼吸器などの医療器具の使用も在宅で行いますし、がんなどのターミナルケアも本人の自宅で行えます。
褥瘡などの皮膚病の治療などかかりつけ医の指示書に基づく医療処置を行えるので、 患者は入院することなく自宅で療養出来るのです。
ある意味、看護師資格を持つ介護士ということもできそうな業務です。
看護師の場合、介護士ほど身の回りの世話をするわけではありませんが、それに近いケアを行うのが訪問看護師の役割と言っていいかもしれません。
また、訪問看護師には、療養中の患者の精神的ケアと言う重要な役割もあります。
自宅療養をしている患者の多くは、外出を思うように行う事が出来ず、話し相手にも事欠く状況が大半です。
そのため訪問看護師は、療養中の患者と対話を行い、日々の出来事や不満、不安などネガティブな感情を吐き出させ、 治療や日々の生活に前向きになるように精神的にケアを行う事が必要になってきます。
訪問看護師の仕事は介護師と似ている部分が比較的にありますが、場合によっては医療行為をする場合があるので、そこが介護師と違うところかもしれません。
訪問看護しの仕事の役割は大きく分けて、健康チェックと健康相談、日常生活の看護、在宅でのリハビリの指導、精神面・心理面の看護に分けることができます。
訪問看護の役割を大別すると、
（１）健康チェックと健康相談の役割
健康チェックは、患者の自宅に伺った際に毎回行うもので、体温・血圧・脈拍・体重などを計測します。
患者の状況などを見ながら更に細かい健康チェックを行ウ場合もあります。
健康相談は、体調に変化がないか、どこか具合が悪いところがないかを看護師の立場で患者から聞き取りを行います。
これは医師が行う仕事かもしれませんが、看護師も患者の状況に変化がないか確認するためにも声をかけてあげることが比較的に重要です。
（２）日常生活の看護
日常生活の看護は、患者の日常生活のお世話をしながら状況に応じて看護をしていく仕事です。
看護師が行う日常生活の看護は、患者の身体を清潔に保つために、身体をタオルで拭いてあげたり、お風呂に入れてあげたりします。
その他にも、食事の提供や、排泄のお手伝い、寝たきりを防ぐためのケアも訪問看護師の重要なお仕事になります。
（３）在宅でのリハビリの指導
在宅で行うリハビリは、膝や肘などの関節を動かすリハビリや、日常生活を自力で送れるように訓練をしたり、リハビリの器具を使って本格的に訓練をすることもあります。
（４）精神面・心理面の看護
患者が自宅で安心して過ごせるように、看護師の立場から精神面や心理面のアドバイスをして、患者の心を支えていきます。
患者にとって、不安なことがないか?生活のリズムが崩れていないか?社会復帰するための精神的アドバイスなどを行っていきます。
訪問看護師は基本的には一人で訪問をすることがほとんどですので上記の業務を一人で行わなければなりません。
そのため、訪問看護師に求められるのは、看護師としての技量と同時に、どのような状況においても冷静に状況判断し、的確に処置を行う事が出来る判断力です。
訪問中に容態が悪化してしまう患者もいます、自宅での見取りを視野に入れた患者であれば、いつそのような状態になってもおかしくないわけです。
そうした患者を前にした時でも、慌てず冷静に対処することも、看護師の大きな役割なのです。
訪問看護師の存在が、自宅療養している患者の命綱であると言っても過言ではありません。
ナースの判断1つで患者の命が危険に晒されてしまう可能性はありえます。
そのあたりをしっかりと理解し、職務に当たる責任感は何よりも重要でしょう。
現場レベルではまだまだ人手不足が深刻で大変、という話も多いのですが、仕事にやり甲斐を感じて訪問看護師としてお仕事を続けられている看護師も多いです。
訪問看護師は、看護師として能力を発揮できる仕事、と言い切る方もいます。
やり甲斐はもちろんご本人やご家族から直接感謝されることが比較的に多いようです。
在宅での看護は不安が隣り合わせです、持続する緊張感から精神的にも疲れていると言います。
患者にとって訪問看護師が来ることが良いアクセントになっている場合も多いようです。
在宅看護が増えていくであろう今後まだまだ訪問看護師が活躍できる場面は今後も増えていくと考えられていますし役割も期待されています。