循環器科の求人考察
1.循環器科の役割と特徴
循環器科とは心臓および血管の疾患に関わる治療を行っている診療科です。
循環器科で取り扱っている疾患の多くは近年の生活習慣の変化、食事の欧米化などが原因となっている事が比較的に多く、
こうした事に対応するため、循環器科での治療には常に最新で高度な医療が用いられていると言います。
循環器科で扱う疾患の代表的なものには、狭心症や心不全、心筋梗塞などが主となっており、
他にも高血圧、不整脈など、いずれも命に関わる重大な疾患となっている事がほとんどです。
特に急性心筋梗塞などは、現在、日本人の三大死因の一つともなっており、
突然死を引き起こす事もあり、非常に重症な疾患とされています。
また、この急性心筋梗塞は、狭心症などが原因となっている場合や、
高血圧から来る動脈硬化などが原因になっている場合などがあり、
入院治療を行っても死亡してしまう確率が高い疾患だと言われています。
一歩間違えば死に繋がってしまう重症な疾患ばかりを扱う循環器科の看護師には、慎重さが求められると比較的に言えます。
入院患者への対応が忙しくても、ミスのないように慎重に一つ一つの業務をこなす事のできる、慎重さが非常に重要なのです。
循環器科では、主に心臓と血管に関わる疾患を扱うのですから、ミス=死、といった図式が常に頭になくてはなりません。
また、
循環器科の患者には、比較的高齢な方が多いという特徴もありますので、
高齢者への配慮ができる能力、会話で高齢者を楽しませてあげられるコミュニケーション能力や、高齢者の話を聞いてあげられる能力なども比較的に必要とされています。
高齢者の特徴として、とにかく「話を聞いてもらいたい」といったものがあり、同じ事を何度も繰り返すという事も出てきます。
しかしそれをさえぎるのではなく、聞いて、うなづいてあげられる事が、循環器科の看護師には求められているのです。
何かと忙しくバタバタする事の多い看護師ですが、
心臓が弱っている患者が多い循環器科ですから心臓に負担のない、緩やかな動きと接し方で対応できる看護師を目指しすと良いでしょう。
循環器科は看護師の仕事として花形ともいわれています。
循環器で仕事をしているとなると看護師としての能力が高い印象をうけやすい傾向にあります。
看護師として医療に携わる中で、循環器科は緊急性の高いケースが多く、
看護師の仕事として醍醐味という感じで捉えている看護師も比較的に多いのです。
循環器科には、循環器外科と循環器内科がありますが、循環器をバリバリやっていきたい人は
循環器外科、循環器を無理なく経験したい人は循環器内科を選ぶ傾向が比較的にあります。
そして看護師にとって循環器は好き嫌いが激しい科目です。
看護師の誰しもが希望する科目ではありませんし、
年収が良いというだけで選択できる科目でもありません。
医療の中でも、循環器は難しくそして忙しい分野です。
看護師の年収に関しては、高めの設定をしていないと集まってきません。
また、看護師の手当、夜勤や残業などですが、
それが比較的に多くなり年収が高くなっていることもあります。
2.循環器科の給与・給料
循環器科で勤務するなら仕事内容に見合った年収・給与を求めるのは当然です。
看護師の転職サイトの求人を見ても、循環器科の専門病院の求人は給料が高くなっています。
その中で、給与が低めとなってしまうとなかなか看護師が集まってこないのです。
しかし、循環器科でも仕事の内容によって異なってきます。
循環器科の救急対応を多く行っている病院で働く看護師の給料は高くないと難しいですが、
循環器内科の分野であればさほど年収が高くなくても問題ない場合もあります。
ママさんナースが勤務を希望するケースも多くなっています。
循環器科で働く看護師は年収が高いことは「当然」と捉えている方が多いようです。
よって、更なる年収の上積みよりも長く勤務することができる環境整備ができている病院で
働きたいと考えていることが多いのです。
しかし、いくら年収がよくても看護師の離職が多い病院だとなかなか継続して勤務することが難しいのです。
継続した勤務が難しいと、いくら年収が良い病院であっても意味がありません。
比較的に給与面では恵まれている循環器科ですが、やはり長く勤務する姿勢は必要です。