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    1.呼吸器科の役割と特徴

     呼吸器外科とは、気管、肺、気管支、横隔膜など、人間の呼吸器にかかわる病気や異常に関し、外科的な治療を必要とするものに対する診療科目です。
    呼吸器に発生した、腫瘍や炎症、外傷、先天性の奇形などが対象になります。
    つまり「手術の必要な呼吸器の疾患」が呼吸器外科の診療対象です。
    レントゲン撮影で肺に影が写っている場合や、胸の痛み、息切れや呼吸困難、血痰が出るといった症状がある場合、 呼吸器外科に関連する疾患の可能性があります。
    呼吸器外科を受診する主な病気で、手術対象となるのが最も多いのは肺ガン(肺悪性腫瘍)です。
    他に各呼吸器の腫瘍も外科手術の対象となることがあります。 肺ガンの治療には、内視鏡を用いた胸腔鏡手術や、部分切除または完全切除などの手術が行われます。 医療技術の進歩により、以前は手術を諦めていたような症例でも、手術が行われるようになりました。 外科的処置と同時に、抗ガン剤や放射線治療なども行うため、呼吸器外科では呼吸器内科や放射線科と連携して患者の治療にあたります。

    日本では高齢化と喫煙率の高さから肺ガンが増加していると比較的にいわれています。 肺ガンは、男性ガン患者の死因の1位、女性ガン患者の死因でも2位を占めています。 高齢者の肺ガンは他の基礎疾患と併発しているケースも多く、医師や看護師の経験や高いスキルが求められています。
    また、呼吸器外科に限らずですが、ガン治療に対する考え方や処置の仕方も変わりつつあるようです。
    医療技術の進歩や、新薬の研究による、ガン治療の進化だけでなく、患者や家族の意思を尊重するという考え方から、同じガンの患者であっても、個々の状況や状態に合わせ、さまざまな選択が出来るようになってきています。 しかしそのためには、医師だけでなく、呼吸器外科に勤める看護師にも、豊富な知識と経験、高い技術が比較的に必要となります。
    ガン告知に関しては、さまざまな意見がありますが、最近では患者本人に告知して、ガンと向き合いつつ治療していくという傾向が比較的にあるようです。

    呼吸器科は看護師にとって必要な知識が多く求められます。
    逆に言えば呼吸器科をうけもつ事は看護師にとって貴重な経験になるともいえる
    のです。
    例えば、病院では呼吸器をつけている人の対応があったり、 訪問看護などでも、呼吸器科の知識が必要です。
    つまり、呼吸器科の看護師の勤務先は、病院、クリニック、訪問看護と幅広くなっています。

    こういった点から外科や内科のように給与の相場が言い難くなります。
    病院であれば夜勤手当などがありますし、クリニックでは日勤のみのお仕事、 そして訪問看護だとオンコールや呼び出しの手当などもあります。 雇用形態が一緒ではないため年収の相場を言い切るのはなかなか難しいのです。
    しかし、呼吸器科の知識は重宝されますので、年収相場が他の科目と比較して安いということはありません。

    呼吸器科は看護師の資格を活かして仕事をするにあたって、最も経験しておいた方が良い科目といわれています。 ママさんナースでも呼吸器科の経験があれば、比較的に短時間で時給のよい仕事、 例えば訪問看護を1日2時間で4,000円、といったような仕事があります。
    さらに、医療分野だけでなく施設関係においても、呼吸器科の経験がある看護師は頼りにされます。 やはり、高齢者の方は呼吸器疾患を抱えている方も比較的に多く、 看護師が知識を持って接することができると、安心できます。
    転職する際にも有利な経験と言えますので、年収や月給という面だけでなく、 呼吸器の経験が長い目で活きると考えて経験することが比較的に望ましいです。


    2.呼吸器科の給与・給料

    呼吸器科の看護師が年収をアップするためには、呼吸器疾患にどれだけ力を入れている病院や 訪問看護などに転職できるかによってきます。

    つまり、まずは情報を収集することが最も大切なことです。
    そして、呼吸療法認定士などの資格も取得していくと、より呼吸器科のスペシャリストの看護師として 認識されますので、経験を積む中で資格の取得も大切なことだと思います。

    呼吸器科の需要は強いので、うまく転職サービスを活用すれば、 現状よりも年収をアップすることができる呼吸器科の求人を探すことができるかもしれません。
    呼吸器科を標榜している病院を見つけることは簡単ですが、 力を入れている病院を探すことは専門家に頼ることが近道と言えます。
    看護師としてのキャリアを長い目で見ていくと、幅が広がってくる科目です。



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